2009年1月25日日曜日

2013年の首都大3年生に課題を出す

このブログに書き込むのもすごく久しぶりですね。
さて、今回の課題ですが

「2013年の首都大3年生に「ネットワークメディアアート演習」の課題を出す」

というものです。

そこで、私が提案するのは、
あなたから見た「ネット」とはどういうものなのか、ネットに繋がっていないパソコンで説明せよ
という課題です。

2013年というと、個人向けインターネットサービスが始まって20年になるそうです。
Wikipediaによると、「1993年 TWICSが日本初の個人向けISPとなる。」とあります。
つまり2013年の大学3年生は、生まれたそのとき(または生まれてすぐ)、既に今日私たちが指す「ネット」というものが存在しているのです。
よって、これは私の推測なのですが、彼らはネットというものに抵抗もなく、もう既に存在している技術として受け入れているのではないか…、と考えます。

ここで、私たちが「既に存在している技術」を使うときのことを考えてみます。
例えば、私たちの世代でブラウン管の仕組みについてちゃんと知っている人は少ないだろうと推測します。
他に例えを挙げるならば、三角比の元々の意味を知っているかどうか、漢字一つ一つの成り立ちを知っているかどうか……などなど。
今現在、この2号館502にいるコースの仲間2名にブラウン管の問題を投げたところ、2人とも「わからない」でした。

このように、私は、5年後の同世代の学生に「ネットって、どういう仕組み?」と聞いたときに、「わからない」という回答が多くなるのではないかと推測しています。
自分たちの使っている技術をちゃんと知ることが、必ずしも為になる、という訳ではないかもしれませんが、これからネットに触れながら授業をしていく学生にとっては、自分たちの関わっている技術を知っていていいはずです。

そして、条件の「ネットに繋がっていない〜」ですが、単純に実演されるとどうしようもないので、発表の方法は各自で考えてもらうという方向で固めるためにつけています。

問題としては、「ネットとはどういうものか」をストレートに説明されてしまうと、何ともつまらないものになってしまう点ですかね…。
各個人のバイアスがかかった発表になればいいなと思うのですが、そのように導くにはどうしたらいいのかわからなかったです。

1 件のコメント:

HIdenori Watanave さんのコメント...

1年間おつかれさまでした。

面白いアプローチかも知れません。今でこそ「ネットにつながってないパソコン」はただの箱に等しいですが、5年前はともかく10年前は少なくともそうじゃなかった。箱のなかだけで結構満足できたわけです。

で、10年前からパソコン自体がどれだけ変わったかといえば…実はそんなに変わってないですね。MacOSもWindowsも10年前にはすでに今と似たような感じでした。だからこそGoogleは”ブラウザですべてこなせる”ことを目指してたり、クラウドコンピューティングみたいな概念が出てくるんでしょうけど。

5年後の学生たちが「ネットにつながってないパソコン」を想像できるかどうか、がカギかも知れません。もしかするとそれだけで課題になるかな。ネットにつながってないパソコンで何をやる?という切り口で。

脱線はここまでとしてtakaD君の着想をそのまま引き継ぐと「自分の得意分野で」という縛りをつけるといいんじゃないかな。イラスト、CG、音楽、ダンスetc.で「ネットワーク」を表現する。ありきたりのことはできませんから、皆絞り込まれた表現で挑んでくると思います。

だよね>5年後のひとたち。